お昼はきちんと済ませたのに、なぜか腹が空いてしまう。
ちょっと何かを齧りたくて、冷蔵庫を覗く。
ソーセージと、昨日作った焼きそばか。
パンにバター。
...挟んで食べるか。
総菜パン。
コロッケパンに、焼きそばパン、ソーセージパン。
ナポリタンを挟んだパンもいいよね。
中学、高校の校門を出ると、通りを挟んでその向かいに「〇〇商店」とか「〇〇雑貨店」といったものがあったような気がする。
店に入ると、ノートと消しゴムのにおいがして。
天井から縄跳びがぶら下がっていて。
錆びついたスチール製の網棚には、菓子が並べてあって。
店の隅のガラス製の棚には、菓子パン・総菜パンが入っていて。
パンは、ペラペラのビニールに包まれていて。
パンによっては、ウマヘタに描かれた男の子や女の子、動物の絵がプリントされた袋に入っている。
クオリティーに関しては、決して褒められたものではないパン。
食べ続けたら、まず、体のどこかに変調をきたすであろうパン。
母親に強請ったら、却下されるようなパン。
大人の目を掠めて買っては食べていた、あの「秘密の感覚」が、今でも時折、蘇る。
あんな時代に生きていたんだな。