病院

群馬の病院で起こったことが報道されていたけれど。

 

5年ほど前だったかなぁ。

救急車でERに運び込まれたことがあった。

 

「胃の洗浄をしますね」と言われて。

薄れる意識の中で頷いた。

口の中に入る管。

スルスルと食道を降りて.........行かないじゃん。

何やってるんだよぉ。

 

「違う、そうやって入れるんじゃない」

と、別の誰かが言っている。

えっ、何が起こってるの?

 

「何やてるんだよ、だめだなぁ、ははは」

「ははは」

聞こえてくるのは複数の人間の笑い声。

 

しんどいなぁ、と思いながらも、細く目を開けてみる。

若い医者、彼を指導していると思しき中年の医者、看護師数人。

おいおい、こちらはこんなに苦しんでるのに、笑ってるの?

辛そうにしている患者を前にして笑えるんだ、医療従事者なのに。

 

「笑い事じゃないでしょ!!」と一喝した、力を振り絞って。

もう、怒っちゃったね。

(それで、余計、しんどくなった。)

そしたら、医者・看護師は、俄かに神妙な面持ちになった。

 

若い医者は研修医だったのか?

そして私は、彼の実験台になった...。

 

...その後、入院し、数日後、胃カメラを飲む。

「いいかい?ここはきちんと観察して...」

「先生、少し戻ってもらえますか?」

カメラがクイッと引き上げられる。

 

カメラを飲ませてる先生と、若い医者。

若い方は、修行中か。

おいおい、ここでも実験台かい...。

こちらは異物(カメラ)を飲み込んで苦しい思いをしてるのに。

端からあれこれするつもりでいるのなら、いっそのこと、麻酔でも打ってくれればいいのに。

 

...「何かあっても、病院があれば大丈夫」は幻想にすぎないと思い知らされた。

下手な医者に遭遇し、劣悪な環境に置かれた患者は、言葉は悪いが、命を奪われてもおかしくない。

 

この経験で、医者嫌いに拍車がかかった。

風邪や水虫で薬を処方してもらうのとはわけが違う。

入院したり、腹を切られたりすることのないよう、きちんとした生活をしようと固く誓った。

 

たまにジャンクフードを食べても、大方は良質なものを摂取しよう。

体は動かそう。

太陽の光を浴びよう。

 

医者と病院とは縁遠い人生でありたい。