それはそれは寒い。
骨身に凍みる。
「雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう」
「外は今日も雨、やがて雪になって…」
雪にロマンティックを感じるのは、30代まで。
いやぁ、還暦間近のオヂさんには堪える。
ロッジでクリスマスを待ってみたり、恋人がサンタクロースだったり。
あれは何だったんだろう?
夏に出合って、クリスマスに誓い合って。
バレンタインデーとホワイトデーで心を通い合わせ。
夏が来たら別れて、新たな出会いを探して。
恋はいつでも大騒ぎ。
今はこうして、パソコンの前であの頃のことを思い出してる。
あな、恥ずかしや。
時は流れて、「ああ、寒いな」「凍みる寒さだな」なんて情けない。
猫の寝姿を見て癒されている自分に驚く。
冬が来るたびに、齢を重ねていることを実感する。
でも、それでいいのだと思っていいる。
初老が20代の恋をしたとしたら?
あな、恐ろしや。