何食べてるの?

お腹が空いた。
僕のエサ皿には何も無い。
ふと見上げると、人間たちは口を動かしているじゃないか。
「何か頂戴」

ダメ!


では、第57回です。On y va!

1.甘味料
a. 砂糖の原料には、甘藷(サトウキビ)と甜菜(サトウ大根)がある。
b. デンプンを、酸または酵素で分解すると、デキストリンからブドウ糖まで糖化することができる。
c. ブドウ糖は単糖類で、還元基をもっているため、たんぱく質やアミノ酸とともに加熱するとメイラード反応(褐変現象)を起こす。
d. 砂糖は吸湿性が低く、結晶しやすい。
e. 転化糖は、機密性が高く、結晶しにくい。
※転化糖は砂糖を加水分解し、等量のブドウ糖と果糖を混合したものである。
2.小麦粉
a. 小麦粉には、小麦粉の産地や品種、その製粉工程により多くの種類がある。
b. 小麦粉の性質を左右するのは、主成分であるたんぱく質(グルテン)の量である。
c. グルテニン、グリアジンが、小麦粉のたんぱく質の主成分で、80%を占めている。
※小麦粉に含まれるたんぱく質の大部分は”グルテニン”と”グリアジン”という物質で占められている。この2つのたんぱく質に水を加えてこねることによって”グルテン”が形成される。
 グルテニンはゴムのような弾力性のある物質に、グリアジンは流動性のあるネバネバ物質にそれぞれ変わる性質を持っている。その2つが合わさって弾性と粘着性の両方の性質を持つグルテンができる。
このグルテンは小麦粉独特の物質で、生地の骨格を作る上でとても重要な役割を果たしている。
3.デンプン
a. 糊化したデンプンは、デンプン内の構造が規則性を失ったものであり、αデンプンという。
b. αデンプンは、消化吸収されやすく、美味である。
c. デンプンの老化は、水分が30%〜60%のときが最も早く、0℃になるまでは、温度が低くなればなるほど早い。
※生または老化したデンプンをβデンプンという。
d. 小麦粉のデンプンと、その他の穀類、イモ類から製造されたデンプンの性質は異なる。
4.油脂の加工適性
a. 固形脂の硬さが温度の変化によって変わる性質を油脂の可塑性という。
b. ビスケットの生地等に油脂を練りこむと小麦粉グルテンの結着を妨げ、製品にサクサクしたもろい食感を与える性質をショートニング性という。
c. 生地の混合工程で、油脂が気泡を抱きこむ性質を、油脂のクリーミング性という。
d. 油脂の変敗を促進させるものは、熱、光、金属である。
※砂糖は油脂の変敗を抑制する。
5.牛皮粉は、糯精白米(もち米)を水洗いし、乾燥して水分を18%〜19%にして製粉したもので、粒度を80〜90メッシュ程度にしたものである。
※牛皮粉、寒梅粉、道明寺粉はいずれももち米から作られるが、寒梅粉、道明寺粉は一度加熱されている。
上新粉はうるち米から作られる。
6.乳製品
a. クリームは全乳から脂肪分を集めたものである。
b. チーズは、牛乳に乳酸菌を加え、さらにレンネットという酵素を加え発酵熟成させたものである。
c. チーズ製造の際、チーズを取った残りの乳清(ホエー)を乾燥粉末化したものを、ホエーパウダーという。
d. 脱脂粉乳は、脂肪含有量が少ないため、品質は安定している。
7.チョコレート
純チョコレートには、異種脂肪が入っていないので、風味は極めて良好だが、テンパリングを誤るとブルームが起きやすい。
8.ゼラチン
a. 板状、粒状、粉状のものがある。
b. 動物の繊維状たんぱく質コラーゲンなどから作られる。
c. 温水によく溶解し、熱可逆性である。
d. マシュマロ、ヌガー、アイスクリームなど、幅広く利用されている。
9.ピスタチオの主な産地は、イラン、イタリア、ギリシアであり、ナッツの女王といわれ、品のよい味で、製菓・アイスクリームなどに利用される。
10. 食塩
a. 約5%の食塩濃度で、腐敗細菌の多くは繁殖が抑制され、15%〜20%で繁殖不能となる。
b. 製パンにおける食塩の添加量は、1%〜2%以内である。
c. 食塩は、科学的には90%以上の塩化ナトリウムと、少量の塩化カリウムから成り立っている。
マグネシウムも含んでいる。
d. 食塩は、脱水作用による漬物、野菜の下ごしらえに利用されている。