お手軽にできてしまうので、ついついテーブルの上に。
昔のオムライスは、ペラペラの卵焼きに巻いて、ケチャップをかけて。
ステンレスの長細のプレートに載せて、パセリを添えて。
国旗が貼りつけられた楊枝が突き刺されていて。
もちろん大人を意識したオムライスもあった。
ドミグラスソースをトロリと掛けて。
何かが隠されていて、その隠れているものを見つけ出すことに魅力を感じる。
それはちょっとしたドキドキ。
卵のカバーの向こうの、パラパラとしたケチャップライスに辿り着くために、スプーンを入れる。
さて、昭和から存在する「食堂」の入り口に、埃をかぶり日焼けしたオムライスのサンプルを見かける。
その周囲には、これまた埃をかぶり日焼けしたラーメンとカツドンのサンプル。
値段だけは訂正されている、手書きで。
なんとも物悲しい。