大学生の頃、お好み焼き定食なるものに面食らった。
豚玉に、丼ご飯とみそ汁、お漬物で600円ぐらいだったかなぁ。
これって、空腹を満たすためだけの食事じゃないの?とか思ったけど、結構、イケた。
今でも、ときどき似た感じで食事をする。
あれは神戸のぼてじゅうだったかな。
お好み焼きを一枚頼んだ。
材料がカップに入って目の前に置かれた。
適当に混ぜて、鉄板の上に広げて、カエシで押し潰しながら作っていたら...。
店員が走ってきて、「お好み焼きは潰したらいけません」と、私に一喝。
えっ、何なんだ、一体?
お好み焼き道を説かれそうな雰囲気に満ちて。
でも、彼は何も語ることなく、私が押し潰したお好み焼きに
「高さ」を与えて。
「裏返す頃に、また、来ましょうか?」と言ってくれたけど、「結構です」と断った。
僕が僕のイメージで作ったお好み焼きを食べて、何が問題なんだ?
僕が作ろうとしていたものは、お好み焼きと呼べるものでは決してない、と思って、カッとして走ってきたのだろうか。
いずれにしてもガッカリな体験で、以後、ぼてじゅうには入っていない。
楽しく作って楽しく食べればいいじゃんと、僕なんかは思っちゃうけど。
生地にタコやイカのぶつ切りを入れて、豚バラを敷いて焼いて。
焼きあがったら、ソースを塗ってマヨネーズをかけて青海苔振って、削り節を掛けて。
パクパクと食べながら、イタい思い出に浸ってしまった。