例文

本の整理をしていたら、懐かしい本が出てきて、パラパラっめくってみた。

 

"Mi passi il sale, per favore." 

("Would you pass me the salt, please?")

 

...もう、何十年も前、小学生のツアーでハワイに行くことになった。

1週間のホームステイということで、即席で、テーブルマナーなんかを学んだりした。

「人前に手を出して、塩だ砂糖だと、勝手に取ったらいけないんだよ」と言われ、塩が欲しければ、"Pass me the salt, please." と言いなさい、と教えられた。

今思えば、これが初めて覚えた英語の表現なんだろうな。

 

でも、「お塩を取っていただけますか」という、礼を弁えた考え方は日本にもあるよな。

それなのに、「ああ、そうなんだ」なんて納得してしまって、恥ずかしいこと。

行儀の悪い小学生だったことの証。

 

バナナの葉で包んだ豚を丸ごと1頭蒸し焼きにしたり、ダンスを踊ったり、クロス・カルチュラルな体験をいろいろしたけど。

中でも一番の驚きは、マクドナルドのハンバーガーを、フライドポテトとコーラつきで食べさせてもらったこと。

あの、ピクルスの刺激は、今でも、舌の上に残っている。

「世の中に、こんなにうまいものがあるのか!」と、真剣に思った。

(まだ、日本には、マックがなかった。)

 

僕のジャンクフード好き、B級グルメ好きの端緒は、ここにあるな、間違いなく。