「あっ、

何かやってきた!」

「どこに行くんだ?」

「行っちゃった」

たまお、虫を目で追うのはやめなさい。

では、第31回です。

11. 腸炎ビブリオ
a. 魚介類を生食する場合、流水で充分洗うことが予防上有効である。
b. 菌量が十分な感染量に達していても、食品には異常臭が漂わないので、見掛けだけでは鮮度の良し悪しを判断できない。
c. 主な症状は、激しい上腹部痛と水様性下痢である。
d. 6月から9月の夏期に多発する。
※特に海水の温度が20℃以上になると大量に増殖する。そのため、海水温度の高い夏など腸炎ビブリオが多い時期に沿岸で獲れた魚介類には、腸炎ビブリオが付着している可能性が高い。また、加工・流通過程において不適切な取扱いをすることによって菌が増殖してしまう。
12. 腸管出血性大腸菌
a. 腸管出血性大腸菌は、腸管内で増殖し、ベロ毒素を作る。ベロ毒素は70℃1分以上の加熱で死滅する。
※食品中で増殖するのは、ブドウ球菌、ボツリヌス、嘔吐セレウス
※ウエルシュ菌はエンテロトキシンを産出する(因みにフグ毒はテトロドトキシン)。
b. 潜伏期間は1日〜14日間。症状は、頻回の水様便、激しい腹痛、血便。
※菌の中で最も長い潜伏期間である。
c. ヒトからヒトへ二次感染するので、3類に分類されている。
13. カンピロバクターによる食中毒はの発生件数は増えている。
14. カンピロバクター食中毒
a. 極微量摂取しただけでも、食中毒を起こす可能性が多い。
b. 牛や羊では流産を起こす菌であり、家畜や家禽の腸内容物に常在している。
c. 鶏肉の汚染率は高く、しばしば原因食品となっている。
d. 食べてから発症するまでの潜伏期間は、通常2日〜7日である。