魚介(第11回) ウナギ(パート2)

「誰かと付き合い始めるって難しいもの。今は、他のことで頭が一杯で、恋愛については何も考えられないの。『好き』と言ってもらえてうれしい。けれど、だめなの」。そう口にする彼女の気持ち、わからないでもない。体のよい断りの言葉であったとしても、彼女の言うことに理はある。「今は」という彼女の言葉を信じるならば、私は機を逃しただけなのである。機を逃した男の一人なのである。タイミングを選べなかっただけなのである。もしかしたら、半年前、もしくは半年後に打ち明けていたらうまくいっていたかもしれない(かもしれない)。でも、そんなこと、仮想の世界での話に過ぎない。そう、今はまだ、二人の距離をこれ以上縮めようとせず、「わかった」と言って踵を返し、これまでの関係を続ければよいだけのことである。それが難しいとわかっていても、そうすべきなのである。振られたからといって、これまで自分が築いた世界がすべて消えてなくなるわけではないのである。こんな情況に自分が置かれても、それでもなお彼女が好きならば、遠くから彼女を見つめていればいい。もし、彼女への気持ちが薄れるようならば、それはそれとして受け止めればいい。

さて、「今日のつぶやき」はこのくらいにして、ウナギ(パート2)をどうぞ。

In Italy, these elvers (as they are called at this stage of their life) are known as cieche (meaning 'blind'), <041>not because they cannot see <041>but because they are <042>so easy to catch <042>that the fishermen say they are blind to the nets./
(エルバ(ウナギの稚魚)は、イタリアではチエケ(『盲目』)として知られています。それは、エルバに視力がないからではありません。あまりにも簡単に捕まるために、エルバには網が見えていないと漁師たちが言うことに由来しています。)
cieche < cieca の辞書上の訳は「ウナギの稚魚、シラスウナギ」となっています。ciecaという語は「盲目」に由来しているのですね。
<文法>

  1. <04>_<04>は共起関係です。<041>はnot because A but because B の形式で、<042>はso A that B の形式ですね。